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RECIPROCITY design liège 2012

ベルギー リエージュで、「RECIPROCITY design liège 2012」が開催されました。
「裸形のデザイン展」Naked Shapes ( Les Formes Nues)が出展されています。
(大西静ニさんによるスナップとキャプションです。)



リエージュ駅外観
リエージュ ギユマン駅前広場。あと二年程かけて整備されるそうです。
写っている「赤い案内塔」は本展のもので、市内主要な処にも設置されていました。





 リエージュ駅舎正面を入って、一階メインコンコース最奥の壁面に案内展示されています。









リエージュは伝統の建物と石畳に川と丘陵が交じった渋い都市ですが、
国鉄の駅舎や市内バス停のキャノピーや行き先表示などに良く考えられた
ヒューマン ファースト指向のデザインが採り入れられ感心しました。




展示会場 Galerie B9
http://www.saintluc-liege.be/fr/Saint-Luc_Liege/Photos/Le_B9_et_la_salle_capitulaire/




この蔦の建物は校門から入って近くのものです。
展示会場となる建屋はこの先。
この歴史ある工芸学校は広い敷地に、沢山のレンガ棟の校舎で構成されています。


 



Galerie B9 内部


会場建屋入口のサイン ボード、左方から入ります。





一歩入ったところ正面の仕切り。





周りの壁は展示台と同素材のダンボール板で覆われています。




















<RECIPROCITY design liège 2012>とは、
2年に一度、世界100以上の国々からそれぞれ選抜されたデザイナーや
企業が作品出展を行う世界最大規模のインターナショナルデザインビエンナーレです。
本年は、ベルギーのリエージュが会場となり、そのキュレーターのガブリエレ・ペッツィーニさんが、
そのメイン・エキシビションの一つに、昨年フランスのボワビュシェで行われた
「Naked Shapes(裸形のデザイン)を、取り上げてくださいました。



メイン・エキシビションの会場の「Galerie B9」。
もとは学校の倉庫だった1000平方mのスペースです。ここでは、
Naked Shapes(裸形のデザイン)と並列して、craft&industryという展示も行われています。
ガブリエルさんが、世の中から彼の眼で様々なオブジェクト、
極めて一点もののアート・ピースに近いものから、工業化されたものまでをセレクトしています。
椅子やバスケット、ブランケット、家電などのオブジェクトの展示台には、craft○%(赤)industry○%(青)と、
2色のインジケーターが個々に配されています。
テーマは「TRAME」フランス語ですが、英語ですとWeave「織り」ということになります。



彼が表現したいのは、クラフトとインダストリーの関係。
この二つの要素のあらゆるグラデュエーションを見せたいということです。
クラフトとインダストリーを独自に織り合わせた作品を生み出している企業の例として、
ガブリエレさんが以前チーフ・デザイナーをしていたエルメスエドラの特定の作品が
生み出される行程を撮ったビデオが2作品上映されています。
(鴨澤章子さんによる説明から)





このNaked Shapesの設営では、「裸形のデザイン」の意味する、アルミ単一素材と道具機能を純粋・
完全な造形処理で、生み出された日本の生活道具を正しく伝える為に「素」に通じる段ボールを基調に
極めてシンプルに、(ボワビュシェ展示との関連一貫性も考慮し)展示構成したと、
ガブリエレさんが大西さんにおっしゃっていたようです。
(右端の男性が、今回のRECIPROCITY design liège 2012キュレーターのガブリエレ・ペッツィーニさん)
http://www.gabriele-pezzini.com/



「裸形のデザインプロジェクト」の山口信博さんと澄は、今回は残念ながら行けませんでしたが、
大西静ニさんが代表して渡欧、レセプションに参加して下さいました。
昨年のボワビュシェの展示に引き続き、今回もドイツ在住のデザイン・キュレーターの鴨澤章子さんが、
全てを取りまとめて下さっております。
CIRECAアレキサンダーさん、鴨澤さん、本当にありがとうございます。




会期は、10月28日まで。
http://www.designliege.be/?Largeur=1280&Hauteur=800
昨年のフランス・ボワビュシェでの展示の様子
http://d.hatena.ne.jp/petit-cul/20110630